ハンスの母。息子・ハンス解放のため、ゲシュタポと対立してから10年以上もの間、息子の解放の為に一人で戦い続ける。
若き革新的な弁護士。反ファシズム主義者を弁護し、ヒットラーの突撃隊を起訴した事で名を馳せる。
左翼系雑誌「世界展望」の編集者。ドイツ国会議事堂放火事件の夜に逮捕される。1936年にノーベル平和賞を授与される。
ユダヤ系ドイツ人無政府主義者、風刺作者、詩人、劇作家。ドイツ国会議事堂放火事件の夜に逮捕され、強制収容所での暴力と拷問の対象となった。
イルムガルトがベルリンで会った数人のゲシュタポ官僚の一人。イルムガルトの回顧録に記されてる人物。
イギリス人政治家。1930年代にはドイツとイギリスの共同連盟のために働き、リッテンや他の多くの政治囚人の為に尽力した。
共産主義の政治囚人、芸術家。リヒテンブルグ強制収容所でハンスと友人になる。
イルムガルトの夫でハンスの父親。ハンスの逮捕後、息子の為にロビー活動を続けた。
戸塚祥太
1931年の裁判でヒトラーを召喚し尋問を行ったことによって後の人生を強制収容所内で過ごすことになる弁護士のハンス・リッテンを演じます。
現代の日本の暮らしからはかけ離れていて目を背けたくなるような歴史の暗部ですが、物語として舞台で描くことにより僕自身も当時を知ることや平和の意味を改めて考えることができたらと思います。凄惨な日々を過ごす彼らですが、心の中にはいつもユーモアと小さな希望があります。絶望の中にある一筋の光は例え大きな権力でも摘み取ることは出来ない。人間はどんな状況でも希望を探さずにはいられない生き物なのかもしれないですね。母が子に抱く愛と行動力、人間が生きようとする光は信じることができる普遍である。台本を一読してそう思いました。
この物語を皆さんに観て頂ける日を心待ちにしています。ぜひ劇場にいらして下さい。
西岡德馬
読み始めてすぐに台本から懐かしい匂いがした。1930年台のヨーロッパの話と言うだけではない。ケレン味が少しもない劇作法がである。私が演劇を志した頃によく観た演劇と言うか、今流行りの軽い浮かれたモノでない。
読み終わると、恐らく作者の意図するものは「女は弱し、されど母は強し」の格言通り、母親の子供に対する強い愛情の形では無いだろうかと想像した。それはあの狂信的なヒトラー政権下のドイツでも、現代でも古今東西変わらぬ普遍的な強い意志だ!
コレを今の日本人にどう伝えるか、私にとっても久しぶりのセリフ劇を、演出の深作さんとも話し合い、真摯にそして熱く取り組みたいと思っております。
作 | : | マーク・ヘイハースト |
翻訳 | : | 小田島恒志 |
演出 | : | 深作健太 |
美術 | : | 久保田悠人 |
照明 | : | 倉本泰史 |
音響 | : | 長野朋美 |
衣装 | : | ゴウダアツコ |
ヘアメイク | : | 大宝みゆき |
演出助手 | : | たはらひろや |
舞台監督 | : | 弘中 勲 |
企画・制作 | : | 正川 寛 |
制作 | : | 浅田真那 白石佳穂 |
版権コーディネイト | : | シアターライツ |
協力 | : | チケットぴあ |
主催 | : | 『真夜中に起こった出来事』製作委員会 |
高橋惠子
1931年、今から90年以上も前に実際にあった出来事を元にした衝撃的な物語。 ヒットラー、ナチス、ユダヤ、ゲシュタポ、その文字を見るだけでも私の心の奥で激しく揺さぶられるものがある。もしかしたら過去世でユダヤ人として迫害に遭ったことがあるのかもしれない。この作品はそんな私に神様から与えられたプレゼントのような気がする。
イルムガルト・リッテンに寄り添い演じ切ること、素晴らしいスタッフ、共演者の方々と共に、 これからの新しい世界が互いに尊重し合い、愛に満たされることを願いながら。
これまでの憎しみや怒り,恐怖や痛み,が少しでも癒されると信じて!